作:ポール・メイ
絵:シャーン・ベイリー
訳:横山和江
定価:本体1700円+税
判型・体裁:四六判/320ページ
発行年月:2009年6月
ISBN978-4-378-01479-1
NDC933
日に焼けて、ごつごつした手だ。手のしわは、木をほったあとのように見える。
「グリーンフィンガーっていうんだ。おまえさんもいつかそうなるだろう。」
文字を読んだり書いたりするのが不得意なケイトは、家族とともにロンドンから田舎に引っ越してきた。学校が変わっても何も変わらないと、なげやりな態度のケイト。だが、日に焼けて、ごつごつした〈グリーンフィンガー〉をもつ老人との出会いをきっかけに、ケイトは植物を育てる楽しさに気づく。荒れた庭を再生し、ケイトは庭仕事を通して、自分なりの生き方を模索していく……。
【作者】 ポール・メイ
1953年、英国ロンドン生まれ。大学卒業後、さまざまな職業を経験したのち、教員として小学校に勤めるとともに、読書困難の子どもを長年教えてきた。はじめて書いた子ども向けの作品 “Troublemakers” で、2000年度のブランフォード・ボウズ(BBA)賞にノミネートされ、その後、子ども向けの作品のほかフィクション、ノンフィクション作品を数多く手がける。本作品は、2002年度のカーネギー賞のロングリスト、2003年度の Askews Torchlight Children’s Book Award のショートリストに選ばれている。ノーフォーク州在住。ポール・メイ公式ウェブサイト:http://www.paulmay.co.uk/
【画家】 シャーン・ベイリー
英国ウェールズで生まれ育つ。ニューポートやウェールズ、ブライトンカレッジで美術を学ぶ。”The Snow Queen”(バーリー・ドハティ文/1998)、”The Collins Treasury of Fairy Tales”(ヘレン・クロスウェル/1997)ほか数多くの絵本を手がけている。同じく画家である夫とともに、英国バーケンヘッドに住む。
【訳者】 横山和江
埼玉県生まれ。ソフトウェア関係の会社でシステム翻訳に携わり、退職後、児童文学の翻訳を学ぶ。訳書に『サンタの最後のおくりもの』(マリー=オード・ミュライユ&エルヴィール・ミュライユ作/クエンティン・ブレイク絵/徳間書店)、『ちいさなくまくんのともだち』(ハリー・ホース作/少年写真新聞社)、『立体すごろく ゴーストハンターズ 恐怖の城』(ブライアン・リー作/金の星社)がある。海外児童書サークル「やまねこ翻訳クラブ」(http://www.yamaneko.org/)所属。山形県在住。