小島渉
定価:(本体1300円+税)
判型・体裁:四六判/128ページ
発行年月:2017年2月
ISBN978-4-378-03918-3
NDC486
内容紹介
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カブトムシは、だれもが知っている大人気の昆虫だ。格好がよいし、強そうだ。でも、それだけじゃない。カブトムシを幼虫の時代から飼育・観察していると、いろんな不思議に気がつく。本書は、そんなカブトムシのなぞを解き明かそうと、調査・研究をしている若き研究者の記録である。
第1章 カブトムシとの出会い
カブトムシの記憶/進化生態学との出会い/カブトムシと再会する/カブトムシとは/カブトムシのくらし/カブトムシが生息する環境
【コラム】カブトムシは減っているのか?
第2章 集まる幼虫たち
幼虫の集中分布/幼虫は互いに引き寄せあう?/音かにおいか/においの正体を探る/呼気に集まる幼虫たち/二酸化炭素の発生源/集まることで幼虫は得をするか
【コラム】カブトムシの飼育における事故
第3章 土の中のコミュニケーション
隣り合う蛹室/幼虫はいっせいに蛹になる/壊されることのない蛹室/震動を幼虫に再生する/幼虫の反応を調べる
第4章 カブトムシを食べたのは誰?
残骸のなぞ/捕食者を撮影する/思いがけない天敵/樹液を訪れる動物たち/身近な動物、タヌキ/残骸を区別する/大きいオスは食べられやすい?
【コラム】鳥の調査方法
第5章 体の大きさのばらつきを説明する
体の大きさのばらつきはどのようにして生じるか/南西諸島のカブトムシのなぞ
著者紹介
小島 渉(こじま わたる)
1985年生まれ。2013年に東京大学大学院農学生命科学研究科で博士(農学)を取得。その後、日本学術振興会特別研究員を経て、現在、日本学術振興会海外特別研究員。カブトムシの行動や生態に関する研究を、2009年から現在まで行っている。趣味はカニ採り、魚釣り、バードウォッチング、昆虫採集。