あこがれの図書館

作 パトリシア・ポラッコ

訳 福本友美子
対象 小学校低学年から
定価 1,870円(本体1,700円+税10%)
仕様 A4変形 上製 56ページ
   タテ285*ヨコ230*厚さ10mm
ISBN 978-4-378-01532-3
Cコード 8797 NDC 933
発売日:2024年9月30日

装丁 安東由紀

内容紹介

1人の図書館員さんと、1さつの大きな鳥の本――
あこがれの図書館には、将来の夢につながる出あいがまっていました。

農村から大きな町へひっこしてきたパトリシア。ある日の学校の帰り道、お城のようにりっぱな建物に目をうばわれます。「このすてきなお城に行ってみたい」
その建物は、町の図書館でした。だれでも入ることができて、たくさんの本があって、かりることだってできる! パトリシアは、図書館員のクリービーさんとなかよくなり、毎日のように図書館へ行くようになります。じつはパトリシアはディスレクシアで、本を読むのが苦手だったのですが、きれいな絵でいっぱいの画集にむちゅうになったのでした。
あるとき、学校公開日のかざりつけのテーマを決めることになりました。「鳥の絵をかきたいの」と、パトリシアはクリービーさんにつたえます。すると、クリービーさんはいいました。
「いよいよあなたに、図書館のとくべつな本を見せるときがきたわ」

作者パトリシア・ポラッコが、絵本作家への道をすすむきっかけとなった大切な思い出をえがいた自伝的絵本です。

著者紹介

作 パトリシア・ポラッコ
アメリカの絵本作家。1944年ミシガン州に生まれ、3歳のとき両親が離婚したため母方のユダヤ系ロシア人の祖父母の農場で暮らす。また夏休みにはアイルランド系の父方の祖父母とも過ごしたため、2つの異なる文化の影響を受けた。学校では字を読むことに困難があり苦労したが、後に原因はディスレクシアだとわかり、必要な教育を受けることができた。大学で美術を専攻し、子育て後の40代になってから絵本をつくりはじめ、以後115冊以上の作品を出版。祖父母との思い出や、学校時代の自分の体験をもとにした作品が多い。日本で翻訳出版された絵本に『チキン・サンデー』(アスラン書房)、『彼の手は語りつぐ』(あすなろ書房)、『ありがとう、フォルカーせんせい』『ありがとう、チュウ先生』(以上、岩崎書店)、『ふたりママの家で』(サウザンブックス社)などがある。長くカリフォルニア州に暮らしたが、現在は幼少期に祖父母と過ごしたミシガン州ユニオンシティの農場に住んでいる。

訳 福本友美子(ふくもと・ゆみこ)
慶應義塾大学文学部図書館・情報学科卒業。公共図書館勤務の後、児童書の翻訳、研究をする。訳書は『としょかんライオン』(岩崎書店)、『その絵ときたら!』(ほるぷ出版)、『アフガニスタンのひみつの学校』(さ・え・ら書房)ほか多数。創作絵本に『図書館のふしぎな時間』(玉川大学出版部)がある。

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