ノリー・ライアンの歌

パトリシア・ライリー・ギフ 作
もりうち すみこ 訳

四六判/224ページ
2003年2月発行
ISBN978-4-378-00769-4
定価:1500円+税

『ジャガイモがやられりゃ、わしら飢え死にするまでよ』
頭の中で、ショーンの祖母の声が鳴り響く。わたしにははっきりと見えた。ジャガイモの茎という茎は力なくたがいに寄りかかり、しおれた葉からきたない汁がたれている。わたしはスカートのすそで鼻をおおい、思わず家の外壁まであとずさりした。のどがつまる。
十九世紀、アイルランドのジャガイモ飢饉。絶望的な状況に屈することなく、家族を助け生きぬこうとするノリーだった……。

作者あとがきより
その時です。わたしの心の中にアンナという名の老婆が生まれたのは。彼女はわたしの心からどうしても立ち去ろうとしません。ノリーという少女も生まれました。祖母ジェニーそっくりの、そばかすのある黒髪の少女。そして、それら19世紀のアイルランドの女たちが、なんとかして生きのびようと闘った日々と、彼女たちの強さと運が、わたしに見えてきました。……わたしは原稿用紙を一枚、岩の間にはさみこみ、願をかけました。「どうか、当時のことをわたしに正しく語らせてください。子どもたちや孫たちに語りつぎたいのです。すべての人に知ってほしいのです。」……パトリシア・ライリー・ギフ

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