ぼくによろしく

作:ガリラ・ロンフェデル・アミット
訳:樋口範子
定価:本体1300円+税
判型・体裁:A5判/144ページ
発行年月:2006年4月
ISBN978-4-378-00795-3
NDC929
品切れ重版未定の商品です

内容紹介

「笑わせるぜ! もうひとりの自分って、どこにいる?」
シオンは、七人兄弟の長男。でも、パパは刑務所、ママは再婚。ひきとってくれたおばあちゃんは、悪がきにお手上げ。
そんなわけでシロニー家の里子になったシオンだけど、遊び方も、くらし方もちがう毎日にとまどうばかり。
まさかのある日、書きはじめた日記のなかで、シオンは、もうひとりの自分に出会った。
……イスラエルに帰還移民したモロッコ生まれの少年が、教育熱心な里親の元で読み書きをおぼえ、「親愛なる君へ・・」で始まる自分あての日記に、心の叫び、思いのたけをはきだす。

【訳者のことば】
イスラエルの作家ガリラ・ロンフェデル・アミットさんに、この物語をうみだすきっかけになったと思われる実生活について、うかがってみました。
ロンフェデルさんがはじめて里親になったのは、二十四歳のとき。家族から虐待をうけていた十一歳の男の子をあずかったのがきっかけで、さらにもうひとり男の子を受け入れました。七年間のあいだに、のべ十人の里子の養育家庭になりましたが、ご夫婦も、その間に生まれてきた実のお子さんたちも、ほんとうに生きるとはなにか、里子たちから多くを学んだとおっしゃいました。
「あの子たちはとりつくろうことはせず、本気で生きていた」
この物語を読むと、さまざまな魅力があっても科学文明に翻弄されたこっけいなくらしと、粗野で不便ながらも代々受けついできた純なくらしのちがいが、実にチャーミングにわかりやすく伝わってきます。ロンフェデルさんがシオンの目をとおしてえがきたかったのは、まさにその点だったそうです。
シロニー先生とシオンの、それぞれのくらしや感じ方の根っこにあるものが何なのか、じっくり掘りさげていくと、いつのまにか、あなた自身の生き方がふと映しだされるかもしれません。そのときの手ごたえを、どうか大切にしてください。きっと、今のあなたを元気づけてくれると思います。

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