わたしも水着をきてみたい |
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オーサ・ストルク作 【ページ見本】 |
【内容】 学校のプールのじゅぎょうでは、みんな水着をきて、男の子も女の子もいっしょにおよぐ。とてもたのしそう。 でも、ファドマがスウェーデンに来る前にくらしていた国では、とても信じられないこと。お父さんもお母さんも、ゆるしてくれっこない。 だからファドマは、いつもプールのはしで、服をきたまま、みんながおよぐようすをみているだけ。 |
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【作者】オーサ・ストルク(Åsa Storck) スウェーデン生まれ。作家、図書館司書。現在はイェンシェーピング市立図書館長をつとめながら、児童書を執筆している。移民や難民たちが社会に溶け込もうとする姿を描いた作品を多数発表しており、当事者の子どもたちからの共感の声も多い。 【画家】ヒッテ・スペー(Gitte Spee) インドネシア生まれ。イラストレーター。11歳のとき、オランダに移住。他の邦訳作品に『げんきをだして、ウィリアム』(金の星社)『ゾウのオラフのてんきのはなし』(ジェネオン エンタテインメント)などがある。 【訳者】きただい えりこ 埼玉県生まれ。翻訳家。スウェーデンの絵本、児童書の紹介にたずさわる。訳書に『ラミッツの旅―ロマの難民少年のものがたり』(さ・え・ら書房)がある。 |
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【訳者あとがき】より
この物語の主人公ファドマは、東アフリカにあるソマリアという国からスウェーデンに引っ越してきました。ソマリアは、イスラム教の国々のうちの一つです。 イスラム教徒の女性たちには、守らなければならない、さまざまなきまりがあります。男性といっしょに泳いではいけないというのも、その一つです。スウェーデンには、ソマリアなどのイスラム教の国々からやってきた人たちがたくさん住んでいて、ファドマのように、学校のプールの授業に参加できない女の子も多くいます。そこで、女性のためだけの水泳教室が各地でさかんに開かれています。 |