わたしのタンポポ研究 |
保谷彰彦著 組み見本 |
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【内容】 日本固有のタンポポは、次第にセイヨウタンポポにとって替わられたかにみえたが、じつはそうではなかった。私たちの気づかないうちに、いろんな種類の雑種タンポポが、勢力をのばしていたのだ……タンポポ一筋に研究を続けてきた著者が、その内容をわかりやすく紹介する。 |
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日本タンポポは花粉を受け取って種子をつくります。このため、種子をつくるためには、日本タンポポ同士での受粉と、花粉を運ぶハナバチやハナアブ、チョウ、甲虫といった昆虫が必要です。実際に、日本タンポポは里山などにまとまって生えています。集団で暮らさないと受粉がむずかしく、子孫を残せないのです。街の中に、ぽつんと一株だけ日本タンポポが生えていることは、めったにありません。――●本文より |
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【著者】保谷 彰彦(ほや あきひこ) 1967年生まれ。東京大学で博士号(学術)取得。専門はタンポポの進化や生態。農業環境技術研究所を経て国立科学博物館植物研究部に勤務。企画と執筆の「たんぽぽ工房」設立。現在、文筆業とタンポポ研究の他、大学での授業や講演会、草花散歩会などの活動を展開中。主な著書に『身近な草花「雑草」のヒミツ』(誠文堂新光社)、『外来生物の生態学』(文一総合出版、共著)、『たのしい 理科の小話事典』(東京書籍、共著)、絵本『じゃがいもくん しつもんです』(学研教育出版、監修)などがある。 | ||
【もくじ】 第1章 日本はタンポポの国 第1節 タンポポの生き方を知るために ◆花に引きよせられて 第2節 タンポポの国、日本 ◆タンポポの国 ◆里山のタンポポ ◆白い花のタンポポ ◆山に咲くタンポポ 第3節 外来タンポポの広がり ◆外来タンポポの登場 第4節 雑種タンポポの登場 ◆奇妙なタンポポの発見 ◆雑種タンポポって何? ◆地域に広がる ◆驚きの全国制覇 第2章 タンポポのかたちと生き方 第4章 タンポポをもっと知るために おわりに |