コルドバをあとにして |
ばら色の絵が、とつぜん闇にしずんだのは、今は見知らぬ人たちがその家に住んでいると気づいたからだ。自分の生まれた街に、ぼくはもうけっしてもどらない。コルドバをあとにするのはこれで2度目、そしておそらく最後になるだろう。ぼくのこころの中の小さなとびらがそのときそっと閉まった。あのうつくしい街をながめることも、なつかしがることも、これっきりにしよう。 (……本文より) |
コルドバをあとにして |
ばら色の絵が、とつぜん闇にしずんだのは、今は見知らぬ人たちがその家に住んでいると気づいたからだ。自分の生まれた街に、ぼくはもうけっしてもどらない。コルドバをあとにするのはこれで2度目、そしておそらく最後になるだろう。ぼくのこころの中の小さなとびらがそのときそっと閉まった。あのうつくしい街をながめることも、なつかしがることも、これっきりにしよう。 (……本文より) |